NETIS 登録

1.NETIS とは

新技術情報提供システム(NETIS)とは、「公共事業等における技術活用システム」によって蓄積された国土交通省が管轄する技術情報のデータベース。直轄事業及び補助事業に係わらず公共工事に活用できる技術を可能な限り網羅している。

国土交通省の分野毎の専門家が精査した上で先進的かつ有用な技術と認められたもの 1 品種 1 社のみ登録される。

2.ドペル社製品の中で NETIS に登録されている技術(3件)

2.1. 高輝度蓄光式防滑階段材【登録番号 KT-090032-A】

ドペル社蓄光製品/ハイブリッドストーン「アベイラス アルシオール ステップ」は「高輝度蓄光式防滑階段材」という技術名で NETIS に登録されている。バリアフリー新法*1)で要求されている防滑性と視認性の両性能に優れた階段材である。

電力等のエネルギーを全く使用することなく、昼夜を問わず長期間の視認性及び防滑性が確保でき、転倒・転落事故の削減が期待できる。

*1)平成 18 年 12 月 20 日に施行された「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」

2.1.1. 関連法令等での要求性能

バリアフリー新法では、その施行令で、学校や病院、劇場、百貨店、ホテル、飲食店等の特定建築物の出入り口や廊下、階段、傾斜路、通路等の各条項において、「表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること」と明記している。

また、階段の条項においては「踏面の端部とその周囲の部分との色の明度、色相又は彩度の差が大きいことにより段を容易に識別できるものとすること」と明記してあり、国土交通省が策定した「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」の 2.5.2 改善・改修のポイント(1)段鼻の仕上げの項に段鼻部分を踏み外さないように、段鼻と踏み面や蹴上げを認知しやすい色、明度、色相、彩度(輝度比の確保)を確保すること」と記述している。

リンク

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令(PDF はこちらから)

高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(PDF はこちらから)

2.1.2.アルシオール ステップの滑り性

■ JIS A 1454:2014(高分子系張り床材試験方法)17.滑り性試験により C.S.R.値を測定
■ 東京都福祉のまちづくり条例施設整備マニュアルで規定する「下足で歩行する部分」における材
料・仕上げの C.S.R.値が 0.4 以上
であるのに対し、アルシオール ステップの防滑部の C.S.R.値は
0.8 以上

2.1.3.アルシオール ステップの段鼻部輝度比

バリアフリー新法ではその建築設計標準の中で、点字ブロックの場合、周囲の歩道面と輝度比2以上の確保を目安としている。

アルシオール ステップは下表に示すように昼夜を問わず 24 時間常に輝度比が 3 以上になることを確認しており、段鼻と踏み面や蹴上げを認知しやすい。

2.2.アルシオール サインプレート【登録番号 KT-120031-A】

ハイブリッドストーン「アベイラス アルシオール サインプレート」は「アルシオール サインプレート」という技術名で NETIS に登録されている。自然光(太陽光)や照明光を吸収し、夜間、高輝度に自発光する性質を持つ標示板であり、発光部と非発光部の輝度比が終日5程度以上を維持できるため、極めて視認性が高く歩道や公共施設等の標示板の性能向上及びエネルギーの省力化が可能。

2.2.1. 発光性能

■ 日没後、暗所で 12 時間経過した後も 10mcd/m2以上の極めて高い輝度を保つため、夜間における歩行者向け案内標示に有効。

2.2.2. 視認性

屋外での使用の場合、翌朝(12 時間後 10mcd/m2)まで視認可能。

■ 発光部と非発光部の輝度比が終日5程度以上を維持。昼夜を問わず視認性良好。

2.2.3. 耐久性

建設技術審査証明(建技審証第 0806 号)中の耐久性評価及び JIS Z 9096 の全 16 項目の耐久性項目に完全適合していることを確認済み。

2.2.4. 環境及び安全性

廃棄時や燃焼時に人体及び地球環境に悪影響を及ぼす有害物質等の溶排出が一切ない。

2.3. アルシオール リフレクション【登録番号 KT-180102-A】

ハイブリッドストーン「アベイラス アルシオール リフレクション」は「アルシオール リフレクション」という技術名で NETIS に登録されている。

低照度、低紫外線強度照明光を吸収し自発光する高輝度蓄光機能と再帰反射機能を併せ持つ表示板。アルシオール リフレクションにより、長時間の停電時もトンネル内の低照度箇所で案内及び避難誘導表示の視認時間が長くなり品質が向上する。

2.3.1. 発光性能

従来技術の内照式誘導表示板の場合、長時間定格型バッテリー内蔵していても停電後 60 分後に消灯するため全く視認できなくなるが、アルシオール リフレクションはトンネル用 LED 照明やナトリウム灯が設置された A 領域紫外線強度が 0.2μW/cm2、かつ照度が 5 ルクスの場所において、消灯後 3 時間以上視認可能な 10mcd/m2以上の表示面輝度が確保され、表示板の矢印及びピクト、文字の視認性を確保する。

2.3.2. 再帰反射機能

ピクトサインや矢印、文字部等は再帰反射機能を併せ持っており、車両のヘッドライトが当ると光を再帰反射するため、再帰反射機能の無い従来技術の内照式誘導表示板がヘッドライトを当てても車上からほとんど視認できないのに対し視認性が向上する。

2.3.3. 電力不要かつ維持管理上の廃材発生がゼロ

蓄光材料は照明光や自然光に含まれる紫外線を吸収し暗闇で自発光するため、内照式誘導表示板では必須である電力等のエネルギーが一切不要、かつ商業用電源設備、蛍光管、配線等消耗品が不要、維持管理上の廃棄物が発生しないので地球環境への影響が向上する。

2.3.4. 電気配線工事が不要かつ直貼付けが可能で施工が容易

内照式誘導表示板では必須である電力が一切不要であるため、電気配線工事が不要、かつアンカーボルトとナットによるトンネル内壁への直貼付けが可能なため施工が容易かつ短工期である。

【設計条件:B 等級 2000m トンネルに 18 台設置(18 台/B 等級 2000m トンネルは一般的な仕様)】